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■講座日程&テーマ

●2014年11月~2015年1月 木曜日19:00~21:00 (受付18:45~)

●全7回 定員25名
●受講料 5,000円(会員4.200円) 単発参加800円

●日程

【第1回】 2014/11/20(木)<中東で今、何が起きているか> 

民衆の怒りで長期独裁政権を倒したエジプト。だが、初の民主的な選挙で選ばれた大統領がクーデターで失権すると、軍主導の政権による暴力むき出しの政治が復活した。シリアでも、パレスチナでも流血が続く。中東で、今何が起きているのか。

【第2回】 2014/12/  4(木)<イスラーム原理主義とは? テロとは何か?>

1960年代ごろから、中東、イスラーム世界で宗教への回帰が大きな流れになり、政教一致を求める「政治的イスラーム」の挑戦、政権奪取が顕著になる。欧米人は「イスラーム原理主義」と呼び、しばしば「テロリズム」と同一視した。イスラームは、暴力的な宗教だろうか、「政治的イスラーム」は何を目指すのか、なぜ力を伸ばしたのか、「テロ」とは何だろうか。

【第3回】 2014/12/18(木)<中東とはどんな世界~世界文明と三大宗教発祥地> 

歴史を振り返る。中東は、東西通商、戦略上の要衝であり、世界文明と三大宗教発祥のの地でもある。ローマ帝国、ビザンツ帝国、イスラーム征服を経て、世界経済・政治・文化の中心となった。やがて、近代ヨーロッパの発展に押され、帝国主義列強の相争う草刈り場となる。列強は、宗教、宗派対立、民族対立を操りながら、互の勢力圏拡大に奔走した。

【第4回】 2014/  1/  8(木)<近代:ヨーロッパ列強の中東分割> 

ヨーロッパ列強の対立は、第一次世界大戦となって爆発した。英国は、アラブ、連合諸国、シオニスト(ユダヤ民族主義者)に対し、互に矛盾する約束をする。戦勝国は、英仏が中心となり、これらの矛盾を調整しながら、中東地域を勝手に線引きして、それぞれの勢力圏を分け合った。現在まで続く中東紛争の構造が、この時つくられた。

【第5回】 2014/  1/22(木)<現代:アメリカ支配・石油・政治的イスラームの台頭>

第2次世界大戦を経て、英国が衰退、米ソが台頭し、石油産業が発展する。イスラエルの建国でパレスチナ紛争が激化し、欧米の帝国主義支配からの解放と統一をを目指すアラブ・ナショナリズムも発展するが、1967年の第3次中東戦争を境に挫折、第一次大戦で作られた政治地図の打破に失敗した。「政治的イスラーム」が台頭し、今日に至る。

【第6回】 2014/  2/  5(木)<中東はどこへ向かうか、日本政府の危険性と私たち>

予測は難しいが、いくつかのシナリオ、その中で日本が取るべき道を考えてみる。武器輸出三原則の撤廃、集団的自衛権の行使に踏み込もうとしている日本政府の危険性にも触れる。

【第7回】 2015/ 2/19(木)<まとめと交流会>

■講師 奈良本英佑 プロフィール

・京大文学部(西洋史)卒。

・プリンストン大学修士課程(近東学)終了。

・毎日新聞記者(1965~80年)、獨協大学非常勤講師などを経て、1991年から法政大学教員2012年退職。

・著書は「パレスチナの歴史」(明石書店、2005年)など、翻訳書は、Y・ハルカビ「イスラエル・運命の刻」ほか。

■参考文献、URL

参考になるメディアは沢山ありますが、Haaretz(イスラエル)、Maan News (ベツレヘム)、

Guradian、Independent、BBC(以上、英国)、Al-ahram Weekly (エジプト)などが役に立ちます