■ひるまのシネマ&カフェ Vol.1

 526日(火)10301230

「あきらめない」(DVD上映75分)

ゲスト:根津公子さん

参加費:500

———————————————————–

1期の講座講師でもあった根津公子さん(元家庭科教員)ほか、生徒たちへの日の丸、

君が代強制には加担できないと不起立を貫いてきた教員を追ったドキュメンタリー。

なぜ、どうして? 自分のアタマで考えるってどういうことなんだろう。

いまの学校教育ってどう思う?

2008年作品、撮影・松原明、ナレーション・佐々木有美。

◎参考文献:根津公子著『増補新版 希望は生徒』、影書房2013

———————————————————–

IMG_6296

IMG_6290

IMG_6286

DVD上映のあと、根津さんを囲んでお話を聞きました。

IMG_6291

何より5月28日、東京高裁で画期的判決が出たのです!

2007年に停職6か月の処分を受けた根津公子さんに対する逆転勝訴判決を勝ち取りました。

根津さんもまさか・・・というくらいに困難を極めた裁判だったそう。

一人になってもあきらめない!

強く闘う根津さんの根底にあるのは、子どもたちへの思い、愛。

こちらに一部転載します。

画期的判決!勝ったぞ!~東京高裁(須藤典明裁判長)が根津さん「停職処分」取り消し

052821

レイバーネット 『画期的判決!勝ったぞ!~東京高裁(須藤典明裁判長)が根津さん「停職処分」取り消し』より 一部抜粋

5月28日、東京高裁は、根津公子さんに対する2007年3月30日に出された卒業式における「君が代不起立」停職6か月処分について、地裁判決を覆し処分取り消しの判決を出した。また根津公子、河原井純子さんに対する損害賠償についても地裁判決を覆し、10万円の賠償を都教委に課す判決を出した。判決が言い渡される824号法廷に参集した弁護士、控訴人(根津さん、河原井さん)そして傍聴者42名のほとんどが、根津さんの処分が覆るとは思っていなかったのではないか。裁判が始まる数分前まで「また控訴棄却。判決いいわたしは30秒ぐらいかな」「都教委はすでに判決を知っているのではないか。だって石津弁護士も来ていないし、来ているのは見慣れない若い女性が一人だけだ。判決文だけもらいに来たのだろう。都教委はこの裁判を馬鹿にしているのか」など、そこかしこから悲観的で、悔しさのにじむ声が聞こえていた。

中略

「国旗・国歌法制化の国会審議で、内閣総理大臣、文部大臣が『学校における国旗・国歌の強制は、憲法が保障している思想・信条を侵害してはならない。処分は機械的、一律的にしてはならない』と答弁しているのを都教委は熟知していたにもかかわらず、国歌斉唱時に起立しなかった教職員に、職務命令違反として、1回目は戒告、2回目は給与1月の月額10分の1カット、3回目は6月の月額10分の1カット、4回目は停職1月、5回目は停職3月、6回目は停職6月の各処分を機械的に運用してきた。これは国会答弁に違反し、なおかつ被処分者は最終的に職を失う。憲法に保障されている思想・信条を侵害することになり、控訴人に多大な精神的圧力、損害を与えたことになる。東京都は損害賠償10万円を支払うのが妥当である。」

傍聴席から「勝訴したんだ!」「やったー!」と拍手が起きたのであった。

052824

最後に判決直後の根津さん、河原井さんの喜びの声を載せておく。根津さん「本当にうれしい。こんなことが起こるとは夢にも思わなかった。長い間闘ってきてよかった。この判決は今も不起立を続ける田中聡史さんや他の教員に対して、背中を押すのは確実だと思う。都教委はその人たちを懲戒免職にはできない。みなさんありがとう。」

根津さん、本当におめでとうございます。

みんな根津さんのように強くは闘えない。いられないかもしれない。

しかし、根津さんのこの闘いが私たちに与えてくれる勇気ははかりしれないです・・・。

最後に今日の参加者の方達の声を紹介します。

*****************************

根津さんの「あきらめない」という映画を見にアミダステーションに。

優しいことは強いこと、の見本。尊敬です!あんなにすごい戦いだったとは知りませんでした。

「おかしなことはおかしい」と言える社会でなければだめですよね。

ふくはちでの優しいバーバがこんなに信念を貫いていたんだ。

===============================================

根津さんの本読んで生徒とのやりとりに泣けたけど、

今日の映画はのリアルな闘いの風景と交わされる言葉が本当に深かった。

1人ひとりに語りかけようとする姿勢と、個をなくして鉄面皮で答える都職員との対比、

きっとこの人たちも帰ったらお父さんとかやってるんだと思うけど、そこに葛藤ややるせなさはないんだろうか。

歌う自由、歌わない自由、愛する自由、こばむ自由。

当たり前のことが公教育の場からどんどんなくなっているんだな。

国歌だから歌えは、日本人だから死ねとか、茶色い犬は殺せとおんなじになるのにね。

「なぜ?」はどこに?私は光本さんの気持ち、寄り添っている人の気持ちにもすごく感動した。

===============================================

11350802_849386308478584_3114373150505908004_n

根津さんLOVE。意志を貫く人。たくさん痛みを受けたから大きくて優しい。
学校の先生って、自分たちじゃどうにもできないことがあると思う。市の職員さんもそう。ルールでがんじがらめ。
先生を保護者が支えるっていう発想どうですか?保護者が支持すれば、学校や教育委員会からはじかれにくくならないですか?
先生だけではどんどん硬直していってしまいそうな教育の現場に、

いろんな大人が入っていける、開かれた学校であってほしい。子どもたちはちゃんと感じ取っている。

自己主張できる子、問題解決能力を持つ子に育てたかったら、まずは大人から。

そんなこんなを、根津さんの映画「あきらめない」を観た後、根津さんの話を聞き、みんなで話し合った今日の「まなびつなぐ広場」の上映会でした。

友人から預かった「NO NUKES」Tシャツ、根津さんが出産祝いにと買ってくれました。

90cmワンサイズですが、良かったら。赤ちゃんだって、言いたいでしょ。

===============================================


■ひるまのシネマ&カフェ Vol.2

「コーヒーの秘密~南北問題が見えてくる」上映とコーヒー・ワークショップ

美味しいフェアトレード・コーヒー付き―

日時:721日(火)10301230ごろ

会場:ハカルワカル広場セミナールーム(八王子市民放射能測定室)

 朝食に、ティータイムに、仕事の気つけに、コーヒーを欠かさず飲んでいる人は少なくないでしょう。

おいしく香り高いコーヒーが私たちに届くまで、どんな背景があるのかご存知でしょうか?

DVDの上映とコーヒーをテーマにした開発教育ワークショップを行って、語り合いたいと思います。

フェアトレードの美味しいコーヒーをご用意してお待ちしています。

一昨日、まなび・つなぐ広場の講座「ひるまのシネマ&カフェ」をコーヒーをテーマに開催しました!

参加者は予定よりも増え10名、多様な意見を全体でシェアしやすい、ほどよい人数でした。

嬉しいことに会場のハカルワカル広場の方々もお仕事の傍ら一部参加してくださり、良い雰囲気でした。

11722570_850562881693224_7477953660764873144_o

自己紹介、DVD「コーヒーの秘密~南北問題が見えてくる」鑑賞、

参加型ワークショップ体験(コーヒーの契約栽培を疑似体験し、生産者の置かれている状況や流通、小売り、消費に関わる問題を考えるワーク)、

最後はフェアトレードのコーヒーを4種類紹介、味見をしながら、

フェアトレードの現状と課題についてお話をしました。

11754703_851316428284536_915363280204516720_o

そんな中出てきた、ちょっとわくわくするアイディアとしては…
・八王子発のフェアトレードコーヒープロジェクト(札幌の実践例に学ぶ)
・ソーラー焙煎でエネルギーのこと、コーヒーのことを学ぶワークショップ

どちらも仲間がいれば、実現できそうです。

まなび・つなぐ広場は、まさに皆で共に学んで、
その学びをつないでいく場なんだなあと実感するひと時でした。

11060272_850562938359885_6474111526922283262_n

アンケートより
・大変きびしい政治状況の中で、ちょっとひと息のコーヒーブレイクでした。コーヒーから世界がみえますね。
・世界のアンバランスな構造を改めて実感しました。
・農民が一度始めてしまうとやめられない構造というのがほんとうに恐ろしいと思いました。グループの方が言ってましたが、原発と同じですね。
・シュミレーションとコーヒー飲みくらべもありフェアトレードについて確認できました。
・フェアトレードについて関心はあったんですが、よくわからないので参加しました。よく勉強しなくてはと改めて思いました。
・シミュレーションはとても面白かったです。知らず知らずのうちに大企業の利益獲得のシステムに組み込まれていく恐ろしさを感じました。同じ思いや危機感を持つ方と意見交換できて貴重な時間でした。
・家族(農民)の気持ちになってシミュレーションしてみる事で、よく考えるきっかけになりました。また、くりかえしくりかえし、こういった刺激を与えてくれる場は、とても大切だと思いました。
(担当 花崎、大野)